経済指標を読み解くことは、ファンダメンタルズ分析の中でも、非常に重要ですが、数ある経済指標の中でも、最も注目しなければならないのが、アメリカの雇用統計です。

アメリカの雇用統計は、月に一度のビッグイベントで、結果次第では、これまでの相場のトレンドをひっくり返す位の力を持っています。

米雇用統計とは

雇用統計は、その名の通り、雇用状況を示す指標です。各国がそれぞれの国の雇用統計を発表していますが、特に、アメリカの雇用統計は、FXをやるにあたっては、超大事な指標です。

米雇用統計は、毎月第1金曜日の日本時間21:30(サマータイムにおいては、22:30)に米国労働省労働統計局から発表されます。一口に雇用統計と言っても、発表される指標はひとつではなく、米雇用統計では、いくつもの指標が発表されます。中でも、注目しなければならないのが、非農業部門雇用者数と失業率です。

非農業部門雇用者数

非農業部門雇用者数(NFP)は、農業以外の産業で働く雇用者数の指標で、企業や政府機関の給与支払い帳簿を基に、雇用者数を算出しています。

いち早く雇用状況が反映されることから、アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)の経済政策にも大きく影響を与える指標で、同じ雇用統計で発表される失業率よりも、重視される傾向にあります。

失業率

失業率は、労働力人口の内、失業している人の割合を示す指標で、「失業者÷労働力人口×100」で求められます。

雇用統計と景気の関係

なぜ雇用統計が、重要視されるかというと、雇用状況と景気の間には、密接な関係性があるからです。

一般に、個人消費量が増えれば、企業は、生産を増やします。生産が増えるということは、企業は、それだけ多くの労働者を雇用する必要が出てきます。就業者数が増えれば、個人の懐は潤い、更なる個人消費の増加が見込め、好景気につながるというスパイラルが期待できます。

つまり、雇用状況の改善=景気の回復、または、雇用状況の悪化=景気の後退と言うことができるのです。

アメリカのGDPは、世界のGDPの約25%を占めています。そして、そのアメリカのGDPの約70%を占めているのが、個人消費。それほど、アメリカという国やアメリカ人の個人消費が世界経済に与える影響は大きいのです。そのため、アメリカの個人消費の動向を占う米雇用統計が、注目されているという訳です。

雇用統計発表時には手を出すな

米雇用統計発表時には、非常に派手な値動きを見せます。時には、一瞬の間に100pipsを超える乱高下を見せることもあります。

それだけ激しく相場が動くので、一山当ててやろうという気が起こるのも、よく分かるのですが、下手に手を出すのは、あまりにリスキー。一瞬で大きな損失を抱えるというのも、決して珍しいことではありません。また、発表前後は、スプレッドが大きく広がることが多いので、狙い通りの方向に値が動いたとしても、スプレッドのせいで負けてしまうということもあります。

米雇用統計発表時は、お祭り感覚的なところもあるのですが、落ち着くまでは、おとなしく様子見をしておく方が良いでしょう。