FXの特徴に「買い」だけでなく、「売り」から入れるというものがあります。一般的な取引と言えば、「買ってから売る」。しかし、FXでは、「売ってから買う」ということができます。

いわゆる「空売り」というものですが、初心者の方には、「売ってから買う」ことについて、馴染みがないと思います。しかし、「売ってから買う」というのは、FXにおいて、非常に重要な概念になりますので、しっかり理解しておきましょう。「買い」だけでなく、「売り」から入れるのは、FXの大きなメリットなのです。

ちなみに、「買い」のことを「ロング」、「売り」のことを「ショート」と言います。FXの世界では、一般的な用語になりますので、これも覚えておきましょう。

FXが売ってから買える理由

「売ってから買う」といっても、持っていないものを売るという意味が分からないのではないでしょうか。「買ってから売る」のであれば、買った時点で、自分のものになっているので、それを売ることは簡単ですが、「売ってから買う」となると、そうはいきませんよね。買っていないので、持っていないのですから。

でも、これができてしまうのが、FX。どうして、このようなことができるかというと、FXが差金決済を用いた取引だから。差金決済とは、現物の受け渡しは行わずに、売買で生じた差額のみの受け渡しを行う決済方法のこと。

FXの場合、取引を行う通貨の現物の受け渡しは行いません。更に、「買い」から入る場合は、必ずその通貨を「売る」、「売り」から入った場合は、必ず「買う」という取引が付いてきます。買った通貨は、いつか売らなければなりませんし、売った通貨は、いつか買い戻さなければなりません。

モノを買う場合は、このようなことはありませんよね。例えば、服を買っても、その服をいつか必ず売らなければいけないということはありません。持ち続けても良い訳です。

ただ、FXの場合は、「買った通貨は売る」、「売った通貨は買う」という取引を前提にしています。長期間保有し続けるということは可能ですが、「永遠に」持ち続けるという選択肢は、ありません。「買う」と「売る」が必ずセットになるので、「買い」から入ることもできるし、「売り」から入ることもできるのです。

売ってから買う場合の利益

「買い」から入る場合は、安く買って高く売ることができれば、利益が出ます。買った通貨の価値が上がれば上がるほど利益が出るという仕組みです。逆に、「売り」から入る場合は、高く売って安く買い戻すことができれば、利益が出ます。空売りした通貨の価値が下がれば下がるほど利益が出るということ。

ということは、「この通貨は、もうこれ以上高くならない」と思ったときに売って、その通貨の価値が下がったときに買い戻せば、利益を得ることができます。「売り」から入った場合は、売った通貨の価値が下がってくれた方が、投資家にとってはありがたいのです。

FXは相場の状況にかかわらず稼げる

「買い」からも入れる、「売り」からも入れるということは、相場がどのような状況になっても稼げるということ。

例えば、過去の米ドル/円の為替レートを見てみると、1973年に変動相場制が導入された当初は、1米ドル=360円でした。これが、2011年には、史上最高値の1米ドル=75.54円まで円高が進みました。

円高が進むということは、他の通貨に対し、円の価値が高くなるということなので、円を売って米ドルを買っていれば、円高の状況下では、買った米ドルの価値がどんどん下がっていくということになります。つまり、円高が進むだけ損失が膨らむということです。

外貨預金の場合は、FXのように「売り」から入ることができませんので、円高が進む中、外貨預金をしていれば、損失は膨らむ一方です。円高局面においては、「買い」からしか入れない外貨預金は、利益を出すことができません。円安局面でしか利益を出すことができないのです。

ところが、FXの場合は、「売り」からも入ることができるので、円高局面においても利益を出すことができてしまう。ですから、「買い」だけでなく、「売り」からも入れるFXというのは、円高でも円安でも稼げますし、為替相場がどのような状況にあっても、利益を上げることができる投資と言えます。