損失が出た場合は確定申告に行くべき

FXで得た利益については、申告分離課税の対象となるため、一定額を超える利益を上げた場合は、確定申告をしなければなりません。税金を払いたくないから、確定申告はしないという訳にはいかないのです。それは、立派な脱税です。

ただ、確定申告の必要があるのは、あくまでも、一定額を超える利益を得た場合のみです。利益が、一定額以下であれば、確定申告の必要はありません。ただし、利益ではなく、損失を出してしまった場合については、確定申告に行くことをおすすめします。

損失を出しても、もちろん、税金はかかりませんし、確定申告の義務もないのですが、確定申告はしておいた方が良いでしょう。というのも、FXで損失を出してしまった場合、確定申告をすることで、損益通算と繰越控除という制度が利用でき、節税できる可能性があるのです。

損益通算と繰越控除

損益通算とは

損益通算は、複数の金融商品の取引で得た損益を通算できる制度です。FXの利益は、先物取引に係る雑所得として扱われますが、CFDや先物取引等、FXと同じように先物取引に係る雑所得として扱われる損益とは、通算することができます。

そのため、例えば、CFDで50万円の利益を出していても、FXで50万円の損失が出ていれば、それらを合計した損益は、±0円となり、税金はかからなくなります。

なお、損益通算ができるのは、FXと同じ先物取引に関わる雑所得として扱われる損益だけです。株や投資信託で得た損益とは通算できません。

繰越控除とは

繰越控除は、損失が発生した年の翌年以降3年間の利益から、損失分を相殺できる制度です。

例えば、ある年に100万円の損失が出てしまい、次の年に50万円、その次の年に30万円、更にその次の年に20万円の利益を得た場合、損失の100万円と利益の100万円が相殺され、損益は±0円となり、税金はなしということになります。

繰越控除では、最大で、翌年以降3年間の利益を相殺することができるので、大きな損失を出してしまった場合には、特に役に立つはずです。

損益通算と繰越控除の適用には確定申告が必ず必要

損益通算も繰越控除も非常にありがたい制度で、損失を出してしまった心の傷も、多少は癒してくれるはずです。ただ、確定申告をしなければ、これらの制度を利用することはできません。損益通算も繰越控除も、確定申告をして初めて利用できる制度だからです。

これらの制度があるということを知らなければ、もしもの際の節税にはなりませんし、面倒だからといって、確定申告をしなければ、いくら利用したくても、利用できなくなってしまいますので、FXで損失が出た際には、必ず確定申告をしておきましょう。

また、繰越控除の適用を受けるには、損失を申告した年以降については、取引の有無にかかわらず、毎年、確定申告をする必要がありますので、要注意ですよ。